高齢者と接するときのポイント

日本にいる高齢社の割合は高めであり、これからも高齢者は増え続けていくため、必然的に看護師は高齢者と接する機会が増えることが予想されます。しかし、自分よりもひと回りもふた回りも年上の方とのコミュニケーションは、慣れないうちは難しく感じることもあるでしょう。話題が合わなかったり、価値観が合わなかったり、言いたいことがなかなか伝わらなかったりなどすることも少なくなくないかもしれません。そこで、ここでは、高齢者とコニュニケーションを図るときにきをつけるべきポイントについてお話します。

高齢者を看護する時は、まず低めの声でハッキリと話すことを意識しましょう。加齢によって耳が遠くなる人は多いので、ハッキリとした口調で話さないと、聞き取りにくくなってしまいます。また、低い声で話すほうが良いのは、加齢によって高い周波数の音が聴こえにくくなるためです。低い声でゆっくりと、あまり情報を詰め込みすぎず、言葉を区切りながら話すと相手に伝わりやすくなります。ただし、中には聴力があまり衰えていない人もいるので、むやみに大声で話すのは良くありません。相手の反応を見ながら、聞き取りやすい音量や話し方に変えていことが大切です。

それから、高齢者は同じ話を何度も繰り返してしまうことがあります。これは、記憶力が低下し、少し前の経験を忘れやすくなってしまっているからです。とはいえ、高齢者の中には、昔のことはよく覚えているという人が少なくありません。したがって、高齢者と会話を長続きさせたい場合は、昔の話題を振ってあげると会話がしやすくなります。さらに、高齢者との会話では、傾聴が基本のスタンスとなりますので、自分のことを話すのではなく、相手が話したいことを気持ちよく喋らせてあげることが、高齢者と接するときには大事です。